お墓や墓地などに対しては相続税がかからないって本当?徹底解説

お墓の相続税などの税金 コラム

税金は古今東西、人々を悩ましてきたもののようです。聖書にも、徴税人という当時の人々から嫌われていた職業の人が出てくるほどです。今回の記事では、お墓や墓地などに対して、相続税がかからないのは本当なのかを徹底的に解説していきます。お墓と逃れられない税金との関係について、理解しましょう。

考えられる税金の種類

税金と言っても色々あります。消費税やら、所得税やら、法人税やら…その中で、お墓にかかわる税金もあるのではないか、と疑問に持たれやすいのが、固定資産税、相続税、消費税でしょう。税金に関する問題は様々ありますが、ここではこれらの各種の税金がお墓にかかるのかについて、説明していきたいと思います。

固定資産税と言えば土地や建物にかかる税金ですが、税率はその土地の土地評価額や家屋の評価額をもとに決められています。よく「銀座の土地が地価日本一を達成した」とニュースで聞きますが、あのような評価額が、固定資産税に大きな影響を与えているわけです。とは言え、墓が置かれるような土地の場合は都心の一等地なんてことはあまりないでしょうから、関係ない話かもしれません。
そんな固定資産税についてですが、実はお墓に関しては完全に非課税対象となります。これはなぜかというと、墓地には固定資産税は発生しないからです。この決まりは法律で明らかに定められている事項なので、固定資産税の心配をせずに済むということになります。
また、消費税の場合には、お墓を借りる永代供養料やお寺への喜捨は非課税、その他のお墓の建立費用などは課税対象となります。宗教法人ならびに宗教行為などに対しては税金がかからないということです。それ以外には消費税がかかってしまうので、注意が必要と言えます。ただし、他の税金と違って、消費税はその場で合算して精算する場合がほとんどなので、後払いの税金としてその負担を心配する必要はないと言えます。

では、相続税はどうなの?

相続税に関しては、結論から申し上げると、お墓に関しては非課税対象となります。「祭祀財産」として、お墓が明確に非課税の対象であると法的に明示されているためです。どれだけ豪華絢爛なお墓でも相続税がかかる心配はないため、安心して相続できるとも言えます。お墓ではなく、功績を記念した記念碑などには税金がかかってしまうので、その辺りの線引きは注意しなければなりません。
お墓を建てる墓地に関しても、お寺に借りているという性格上、税金がかかることはありません。私有地ならどうなんだという声も聞こえてきそうですが、お墓を建てることができるのは墓地のみで、墓地は決められた場所にしか置くことはできないので、心配する必要はないのです。お墓に関して、孫や次の世代に税金で金銭的に負担をかける心配はないと言えましょう。
また、お墓を建てる際には生前のうちに買っておくのがおすすめです。まだ長生きしたいのにと、少し尻込みするかもしれませんが、相続税の観点からは非課税取引となるように生前にお墓を買っておくべきと言えます。没後に子どもなどがお墓を故人のために建てる場合は、相続税に関しては課税取引になってしまうので注意が必要です。さらに、お墓を生前に買う場合はローン残債を次の世代に残さないように生前にきちんとした返済計画を立てることが重要です。

お墓を建立する上で、ご先祖様からのお墓を後世に渡してつないでいくことは、とても重要であると言えるでしょう。そのような大事なお墓に相続税がかかるのかという不安は、できるだけクリアにして負担を軽くしたいものです。今回の記事を読むことで、お墓や墓地に対する相続税の悩みや不安材料をなくすことができ、安心して供養することに貢献できるのではないでしょうか。

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